離魂病
「その娘は他人の空似で、妹は急病で頓死、それとこれとは別々でなんにも係合いのないことかも知れないが、妹の死ぬ朝には浅草でその姿を見せて、その晩にも屋敷の門前にあらわれたということになると、両方のあいだに何かの絲を引いているようにも思われて、西岡が魔ものだというのも一応の理屈はある。
しかし世の中には意外の不思議がないとは限らない。
それとは少し違う話だが、仙台藩の只野あや女(じょ)、後に真葛尼(まくずに)といった人の著述で奥州咄(おうしゅうばなし)という随筆風の物がある。
そのなかにこういう話が書いてあったように記憶している。
2006-12-16T12:21:44